野分(風台風)がやってくる 

 

9月1日頃は立春から数えて2百十日、昔から農民に風台風と恐れられ、雨の伴なわず、野の草を押し分けてゴーゴー吹く風から「野分(のわき)」と呼んでいた。
 
芭蕉の句に
「吹きとばす石はあさまの野分哉」更級紀行
   ”野分が浅間の小石を吹き飛ばすさまを詠む”
                          がある.

 9月に入りその野分の便りが届き始めた、予報だと週末にも台風10号が来襲する、九州に接近し上陸する可能性がある、この台風は野分と違いふんだんに湿気を含くみ、930ヘクトパスカル、最大風速50メートル(特別警報級)と観測史上最強クラスの勢力まで発達することが予想されるらしい。
 
 日本は自然災害の多い国で地震、豪雨、洪水そして台風と休まることがない、数十年、数百年に一度しか発生しない大地震に比べ台風は毎年やってくる、近年はさらに大型化しているようだ。
 そういう意味で、住まいに作用する外力の中で最も身近な存在が「風」と言える。
 建築基準法でも風に対する基準の決まりもあり、建物に作用する水平力である地震力と風荷重に対して構造上安定しているか検討する。
 木造は地震力より風荷重の方が大きくなることが多く、建物形態もかなり影響を与える、例えば、同じ軒高ならば、片流れ屋根は切り妻屋根より風荷重が大きくなることは十分に理解できることでしょう。

 風過重は、建物の見付け面積に建物形状による風力係数と地域ごとに定められた基準風速、建物の密集度や高さにより定められた係数を乗じて算出する。*1)

 次回のブログでは、住まいの風への備え、どういう手順で風荷重を検討するのか言及してみたいと思う。
*1)ヤマべの木構造 エクスナレッジムックp20

 

 


   

        

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