Q&A 5. 本当の強さって何? を考えさせた「渡り腮構法」 その2  

立冬も過ぎ、世ははや暮秋、とある事務所で

ヨシコさんがクニオの背後に忍び寄り、クニオの背に何やら声をかけていますね ……… 早速聞き耳を立ててみましょう

ヨシコ
”「こちらむけ 我もさびしき 秋の暮れ」” *4)

なるほど ……… ヨシコさんはクニオに俳句を使って、こちらを向いてと呼びかけているところでしたね。

クニオ振り向く。

クニオ”ああー ヨシコさん居たの? 今晩は!”
ヨシコ
”ああー ヨシコさん居たのじゃないわよ  プン(#`3´#)プン  「渡り腮構法その二」の日ですよ”
クニオ
”そう(;´・_・`)ゞァセァセ  そうだったね!”   
とあわただしく資料を取りに行く。

クニオ
”「渡り腮」とは、木と木を渡り腮に組む伝統的な組み方のこと、最もオーソドックスで洗練された木組みと言えます”
ヨシコ
 図1を見て ……  ”ほんとだ、シンプルな組み方ね”
クニオ
”この地域(遠州地域)の大工さんは「組で」と呼びますね”
”ですけど、あくまでも組み方の名称であって、「渡り腮」で組んだ伝統構法(*1)は存在するけど「渡り腮構法」という名の構法はありませんでした”

ヨシコ
”「渡り腮構法」はない? (;´∀`)ァリャリャ   時ノ寿木組みの家で「渡り腮構法」を提唱しながら、そんな構法はないとはどういうこと?”
クニオ
”矛盾しますよね ごめん・・(・´ω・`)ゞ
      えーと、まず糸口は伝統構法です、伝統構法で建てられた建物は各地に存在しますよね”
ヨシコ
”しますね、今あなたが関わっている松ケ岡(*2)もそうでしょう”

クニオ
”確かに  (・_・)ウンウン♪  でね、伝統構法は、構造力学導入以前に成立した建築技術・技法を用いた木造建築の構法なので、経験と勘に立脚し地震に対して倒壊しないという具体的、定量的(数字で表せる)根拠を持っていません”
ヨシコ
”経験と勘ね ”
クニオ
”はい、でも 阪神淡路大震災以降、具体的で定量的根拠に裏付けされた木造構造構法を求める声が高まりました”
ヨシコ
”阪神淡路大震災は、日本の技術に疑問符がもたらされた災害でしたね、伝統構法の代表格の社寺も倒壊などの大きな被害を被ってしまった記憶があるわ”
クニオ
”そうなんです、以来、各地で伝統構法の技術・技法に定量的根拠に裏付けする取り組みが始まったんですけど、その中に「渡り腮」で組んだ木組みをベースとした勉強会がありました”
”そこでは(*3)しつこいまでに実験を繰り返し、実験→データの集積→工学的な解析を行い、渡り腮の特性を解明したうえで、実際の技術・技法に反映させる取り組みを行っていました”
ヨシコ
”なるほど、具体的で定量的根拠を反映させて改良を加える、科学的な方法による実証的なアプローチね!”
クニオ
”その実際の技術・技法に反映させた設計法を「渡り腮構法」と呼ぶことにしたんです”
ヨシコ
”「渡り腮構法」の誕生ね、経験と勘と実験による解析結果と融合したということかしら”
クニオ
”そのとうりです”

秋の夜長,  語らいは、まだまだ続きようです……

(*4)「こちらむけ 我もさびしき 秋の暮れ」  松尾芭蕉:笈日記”

(*1)近代建築学における構造力学が導入以前、概ね明治20年代までに成立してきた建築技術・技法を用いた木造建築の構法

(*2)江戸時代後期の豪商の建物で、建物と庭園が江戸時代後期の屋敷構えをほぼ原型のまま残し、明治期に増築された部分は、近代和風建築の代表として高い文化財的価値をもつ。

 松ケ岡 http://www.bt-r.jp/matsugaoka/

(*3)丹後明泰建築事務所(丹呉明泰氏)+山辺構造事務所(山辺豊彦)主催の大工塾及び設計塾

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