ウイズコロナで足元を見直す
戸惑いながらも、ウイズコロナ、アフターコロナと呼ばれる暮らしが始まりつつあります、リモートワークで在宅時間が増え、仕事、育児、家事のバランスをとりながら、家族との暮らしをまわす難しさに困惑している方もいることでしょう。
満員電車、とりとめのない(?)会議、意味のに就業前の訓辞の唱和、靴などから開放される変わりに、自宅で効率的に作業を進めるための執務環境の質がクローズアップされてきました、特に温熱環境の可否はストレスとなって仕事の質に反映します、一方光熱費(*1)として家計にもストレスをもたらすかもしれません。
ここでは皆さんあまり注目していませんが、執務環境とも密接な関係にある部位として床があります、そこで、リモートワークで開放される足下について注目してみます。
「素足で歩こう」
リモートワークで靴から開放されたのだから、自宅ではスリッパなど履かず素足になりましょうという提案です、ご承知のように素足で歩く効用はいくつか知られています、血行の改善とむくみの解消、リフレッシュ効果などなど……。
例えば素足と相性が良いのは、畳と針葉樹(杉、桧)の板材ですが、ここでは最近出番の少なくなった畳の生活について考察します。
室内の温熱環境下での体感温度は、床や壁、天井からの輻射熱の影響が大きいことはよく知られていますが、さらに第一義的には床の表面温度に左右され、床の表面温度が25度の時、人は最も快適に感じると言われています。
ちなみに、床材の断熱性能を示す熱伝導率(数値の大きいほうが性能低い)を見てみてみると。
・畳 0.056W/mK
・杉檜の針葉樹板材(無垢材) 0.128〜0.14W/mK
・ナラ材などの広葉樹材(無垢フローリング) 0.18〜0.198W/mK
という結果、畳は一桁小さく優秀ですね。
ナラ材などの広葉樹材(無垢フローリング)は表面をウレタンなどでコーティングしているので冷たく感じ、冬場はスリッパなしでは過ごせないことは経験済みです、これまで床材選定の順位として、「傷つかない」「汚れない」が上位でしたが、ウイズコロナでは「素足で歩ける」「感触が良い」「疲れない」が上位に来るかもしれませんね。
畳なら、疲れを感じたらごろっと横になりリフレッシュできる、畳ならではの斬新なワークスタイルが脚光を浴びるかもしれません。
しかしあくまでも気分転換なので、寝てしまってはいけません。
次回も畳について。
*1)通信費や光熱費、通勤手当は会社によってまちまちで一概に社員負担という訳ではなく、就業規則や労使協定により異なるようです。
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