柱信仰
僕ら日本人が”木”に対する愛着と感受性は、他の国の人々に比較にならないほど強いと思います。
農学博士の小原二郎は著書「木の文化」中で、日本人と木の繋がりの強さを”その由来は生きた樹木を見て感じる日本人の信仰にまでさかのぼらないと理解できないだろう”と述べています。
”我々の祖先たちは、この世に「産霊神」(と書いて”むすびのかみ”と読む)がいて、この神が、住む土地にも、眺める山川草木にも霊魂を与えると信じていた、木にも精霊や霊魂が宿っていると信じていた。”
こうして、樹木に対する信仰は、伐採され木材となってからも引き継がれ、神の依り代として柱に対する畏敬の念が、僕らの体に染みついています。
最近は滅多にお目にかかれないが、建前時に大安吉日・家運隆盛の文字が朱色に染め抜かれた和紙で包また柱を目にしたことがあるでしょう、これは、化粧柱であることを示し建前時に丁寧に扱ってほしいという意思と、柱のやけ防止の意味もあるが、作業者である大工の身の汚れや外界の悪疫から柱を隔てるため、汚れから隔離するという意味で包むともいわれている……それほど柱の扱いは丁寧なのだ。
白い和紙で包むことで、穢れない無垢な状態で建前に望む、この祝いの行為こそ、依り代として、台地に生い立つ命あるもののシンボルとしての柱に対する信仰の現れなのだ。
柱に宿った神が、その霊魂を住まいの中で発散する、諏訪神社の御柱祭りは、依り代としての柱の威光をあまねく知らしめる神事以外の何者でもない。
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