「時ノ寿木組みの家」と云う家づくり

 木造について学ぶ課程でいろいろなことを知った、たとえば、住宅規模の木造建築の主流である在来木軸工法は、昭和30年代から始まる大量の住宅生産を支える工法が模索される中で、明治20年頃から登場した洋風建築木軸工法をベースとしいて、日本の伝統構法は異なる特徴を有するなどは、新鮮な驚きだった。

その後NPO法人時ノ寿の森クラブと連携する中で始めた、「山から始まる家づくり」では、木材を伐採、出材、製材して施主に届けようという取り組みを行い、数年は伐採まで行った、そしてそれを通じて、植林→育林→間伐の行程にも参加し、それらの経験は山の現状を肌で理解するに十分で、時ノ寿木組みの家という提案につながっている。

その後、仕事に関してフェアな精神を共有する職人(大工、左官、建具、畳職人)たちと、掛川の風景を創る、掛川の木で創る、を旗印に“掛川の風景を創る会”を設立して「時ノ寿木組みの家」という家造りの提案を進めてきた。

その課程で、国土交通省が進めていた「地域型住宅グリーン事業」に「時ノ寿木組みの家」を地域型住宅として応募、幸いにして採択され続けて、今年も採択された。

「時ノ寿木組みの家」は、10数年前から参加している丹呉明恭氏が主催し、構造家の山辺豊彦氏も構造面でサポートしている勉強会の、大工塾・設計塾で提唱している「渡り腮構法」という木の構造システムを基本とした土壁の家である。

さらに構造材を供給する仕組みとして、山から始まる家造りを継承した設計者による木材コーディネートや、施主参加の記憶に残る家づくりも提案している。

この「時ノ寿木組みの家」の構造システムは、 “しつこいまでに実験を繰り返し、その特性を解明した上で、実際の設計法と結びつけており、定量的な耐震性の観点からも十分な安定性を持ちうるものである”*1)と日本の耐震構造学の第一人者である坂本功氏の言葉にあるように、古来からある渡り腮構法から実験と検証で導き出された構造システムでもある。

この構造システムを内包した“「時ノ寿木組みの家」というつくりかた”についてこのブログでまとめていきたいと思っている。

*1)「渡り腮構法の住宅のつくりかた」建築技術 推薦の言葉 東京大学名誉教授先 坂本功

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