「時の寿木組みの家」は普遍的デザインでつくるⅣ:維持管理

 今回から「時の寿木組みの家」誕生譚に二人の人物が登場します、「掛川の風景を創る会」のクニオさんとヨシコさんです、二人の会話から、「人にとってふさわしい住まい」の理念と「時の寿木組みの家」に触れてみましょう。。

■修理して使い続けられること、体制があること。

クニオ
 ”ほんの少し前まで住まいは地場で見事に循環していたね、地場の大工さんや職人さんが、地場の材料で、木を組む構法でつくり、家が傷めば職人さんが維持管理に駆けつけ手入れをしていた。”

 ”その木を組む構法は、堅牢な骨組みと比較的短いスパンで更新するシステムが一体化していて、さらに木・土・藁といった、何処ででも手に入れることができる普遍的な材料でつくられていたんだ、木を組む構法には、メンテナンスが容易にできる仕組みが備わっていたんだな。

ヨシコ
 ”そうか、地場循環の仕組みがあったから、そのプロセスでゴミの排出も少なく、環境への負荷は最小限、そして住まいは長持ちしたんだ、なるほどね!”


 クニオ
”現代の家づくりでは、地場といった地域の風土に根差した住まいは忘れ去られようとしていることは本当に残念だ。”
ヨシコ
”ジャー、聞くけど地域の風土に根差した住まい、地場循環の仕組みってどんな!”
クニオ
”わかった!、地場循環の仕組みは、まず最初に、近くでとれる材料の特性を把握することから始まるんだ、それからその特性に従い適材適所に当てはめ、特性に従った構法をずっと工夫してきたんだ。”
”だから、本当に手間のかかる、熟練を要求される構法なんだよ。”
ヨシコ
 ”地場循環の家づくりの仕組みって、効率が低く生産的でないだね、でも、顔の見える関係性の中で造られてきたってことは良くわかるね。”
 ”そういえば現代の生産的な家づくりでは、材料は建材メーカーで生産されトラックで運ばれて来て、材料が現場に納入されたらメーカーの仕事は終わりって聞くけど、本当?
クニオ
 ”本当さ”、”職人は手ぶらでやってくる、材料はネコやカンガルーが運ぶ*1)って話知ってる?”
ヨシコ
”聞いたことないな”
クニオ
 ”職人さんは、トラックで運ばれて来た材料を各社各様の工法やマニュアルに組み立てるだけ。”
 ”「高機能で高品質、工期短い」といううたい文句は、住まい手に取って魅力的に映ったと思うよ、合理的だけど手入れして維持管理する仕組みは極力排除してきたね。”
ヨシコ
”「手入れいらず、メンテナンスフリーで長持ちします。」って言うふれ込みをよく聞くけど、本当かなーって思うんだ。”
クニオ
 ”僕も疑問に思うよ、むしろ、維持管理や保守点検がし易く、手を入れることができる材料と構法でつくられた住まいの方が居住性と愛着を高められて、結果長生きになるんじゃないかと思う、長生きの秘訣は手入れさ!”
クニオとヨシコ
 ”「人にとってふさわしい住まい」は、経年変化を楽しめる素材とデザイン、生活者マインドを育む住まいでありたいと思うね。”

*1)
 出典 2025年の建築「七つの予言」日経BP社」より
    ”部品はネコやカンガルーが持ってくる”の文言を一部加筆修正した。
ネコやカンガルーは宅急便のこと

 

                   

 

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