「時の寿木組みの家」は普遍的デザインでつくるⅡ:安全
前回、普遍的(オーセンティシティ)を「人にとってふさわしい住まい」と訳しましたが、このブログでは「人にとってふさわしい住まい」が纏うべき具体的なデザインの6項目についてお話をしたいと思います。
最初に言えることは、すべての項目で、
・(作り手の)つくり方(材料の選択・構法)の思想と
・住まい手のレーゾンデートル(消費者ではなく生活者としての視点)
が通奏低音となっています、この点をフィルターとして話を進めていきます
今回は、「安全」についてです。
■安全であるか。
ことさら申すまでもないことですが、住まいが長く住み続けられるためには、地震や台風、火事に対して安全性が保障されていなければなりません、住まいを構造的にどのようにつくるか、どんな素材・材料でつくるか、後述しますが維持管理の問題も安全に深くかかわります。
先達たちは、古墳時代から明治時代に西洋文明を受容するまで、いかなる建築も木でしか作らないという「木の文明」を成立させました。
「木の文明」の基に育まれた伝統的木構法は、耐力的にも、耐久性においても、美しさの面でも大変優れた構法と言えます、明治期からの脱亜入欧の掛け声の中で、この構法自体が否定されてきましたが、近年、再評価され注目され始めています
木構造は、どのように木を使って、あるいは木の特性に従い、木を組み立てればいいかという作り手の思想が濃厚に関わります。
「人にとってふさわしい住まい」では、扱いにくいが加工性の良い素材である木を使って組み立てるからには、「木の文明」の時代に洗練された技術と美意識が詰まった架構を積極的に表現したいと考えています。
このいわゆる構造表現主義ともいえる構法は、住まいの安全性と品質の向上に深く関与するはずです。
11月27日 一部文章修正
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