赤目ヶ谷の家

赤目ヶ谷の家

クライアントは、”広い土間と縁側のある家、昭和40年代の家”というイメージをお持ちで、単に自然素材を使いたいという希望だけでなく、自分で切り出した木を使いたいという具体的な思いを抱いていており、塗装や土間の施工などは、自分たちで行うことをいとわない覚悟もありました。

赤目ヶ谷の家は、住まいの真ん中を土間が貫いています。土間は、“通路”であり、“くつろぎの場”であり、“接客の場”ともなる、融通無碍な空間となることを期待していました。

実際、暮らしを拝見すると、当初の目論見どうり、機能が限定されない、食堂や居間、階段、水回りが土間に染み出して、何とも不思議で、懐かしい空間ができあがりました。

新興の住宅地なのに、東南の角地に立地しているため、建具を開け放すと、周辺の茶畑や木々が、パノラマで借景となり、とても気持ちが良い、少しあけすけで、困ってしまうぐらいです。

建具を閉め切れば、また、違う表情が出現し、僕らの親たちの記憶にある、懐かしい暮らしの世界、昭和の初期を彷彿とさせる空間が広がります。  
 
土間を友人たちと、その家族で施工した…
気持ち込めて丹念に土間を叩いた…
新しい住まいに、新築とは思えないぐらいに、永い時間の積み重ねが醸し出す、熟成の味わいが感じられる、感謝と魂を込める、そんな神聖な行為でもあるなと思わずにはいられませんでした。

●建設地 静岡市赤目谷地内
●構造・規模 2階建て  125.88m2
●施工 ○大工:  
    ○左官:
    ○板金:
    ○住設:
    ○製材:
    ○構造材:
    ○電気設備 
    ○給排水衛生 
    ○防蟻処理(ヒバ油+木酢液)オリジンコーポレーション
●主な仕上げ

○外部 外壁:1階部分:リシン掻き落とし
          2階部分:ガルバリュウム鋼板小波        
       屋根:ガルバリュウム竪ハゼ葺き
○内部 床:桧板厚15、一部琉球畳敷き  
       壁:漆喰(ボード下地)
       天井:杉板厚12、一部小屋組+化粧野地板表し
●温熱性能
     熱損失係数(Q値)   夏期日射取得係数 
…………………………………………………………………
●木工事費  約
 上記の内、木材コーディネーターによりコーディネートされた
 構造材費        万円 
●総工事費  約22,000,000円(地盤改良費は含まず) 
●設計監理料 1,600,000円

住まい手感想

土地探しの段階から相談を依頼しました。
伐木の仕事をしていたので自分で伐採した材木を利用したい、土間と縁側が欲しい。古い建具を使いたい等々の希望を伝え、時間を掛けて話し合い、楽しい家作りでした。

土地の調査や材料探しなど設計以外のこともすべて一緒にできたので、出来上がりには満足しています。
家の塗装や土間づくりは自分たちでやったことも心に残っています。
ハウスメーカーでは体験できなかったと思います。
清水さんはちょっとおっちょこちょいなところがあるんですが(笑)、今となってはいい思い出です。

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清水建築工房 一級建築士事務所

代表
清水 國雄

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メール : info@shimizu-arc.jp

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