1.伐採 ~ 市場
森林の力をいただく
私たちは、この地に育ち、この地の気候に適した“素材=木”を活かして、この地らしい表情を持った家を建ててきました。
“木組みの家”では、静岡の森から伐採した木材を使って、この地らしい家を建てていきます。
丸太市で木を見定める
~ 家が“木”から作られることを最も実感していただけるのが、“丸太市”。住まい手と一緒に赴き、見学をすることも可能です。
2. 柱番付け
柱の台面を確認しながら、柱の建つ位置と向きを示す番号をつける
~ どの位置に、どの柱が立つかがわかるように、「い 一」、「ろ 二」、「は 三」といった番号をつけていきます。
“柱の設計図”をつくる大切な工程。
3.仮組
複雑な小屋組みは、地上の平らな所で事前に仮に組み立てて“案配”を確認する。
晴れの建前がスムーズに進むことを念頭に。
4.基礎配筋
基礎は、“ベタ基礎”が原則。
あばら筋(地梁の剪断破壊やひび割れ防止)は、フック付きが原則。
5.土台
土台は耐久性の高い桧が原則、防腐剤は木酢液を使用。
6.柱
柱は4寸角、通し柱は5寸角が原則
7.貫
粘り強い架構が命を守る、貫は欠かせない。
8.継ぎ手
梁や桁などの横架材の継ぎ手は、耐力の大きい“金輪継ぎ手”か、“追っ掛け大栓継ぎ”を用いる。
9.架構
梁組は、十字に渡り腮(わたりあご)で組んで、水平剛性を高める。
10.大栓
梁組の交差部大栓を打ち込み、緊結する。
11.組む
小屋組は、堅牢な“折置組”を原則とし、天秤梁で掛け、荷重を分散させる。
12.棟上げ
建前のハイライト、棟木を収めて上棟
13.登梁
傾斜が付いた状態で使われる梁、土壁木組みの家では登梁構造を原則としている。
14.野地板
9分(27mm)の本実加工した板を張り、屋根剛性を高める。
15.母屋
この母屋間に断熱材を充填する。
16.屋根通気層
屋根面で温められた熱気を排出する隙間。
17.せがい
深い軒とともに雨から外壁を守る。
また、せがいは加構の可視化と陰影のある表情を住まいに付加する。
18.屋根
大屋根は瓦葺き、下屋根は金属屋根を原則としている。
屋根が仕上がった後は、いよいよ土壁の出番
19.建前後
5寸の通し柱、渡り腮(あご)、折置組、天秤梁、登梁構造。
20.竹小舞全景
竹小舞 全景
21.竹小舞と光の乱舞
竹小舞の規則正しい隙間から光がこぼれ、美しく舞う。
22.荒壁塗り
竹小舞に荒土を掛ける。
23.裏返し塗り
裏からの返し塗り、表と合わせて荒壁は一体となる
24.貫伏せ
クラックの発生しやすい貫の部分に藁を敷き込みながら荒壁土を掛ける。
25.土壁全景
土壁の全景。このまましばらく乾燥させる。
26.防腐処置
木酢液(炭焼の時に出る煙を冷却して液状に残った成分)を満遍なく散布し、土台にはヒバ油(青森ヒバのオイル)を注入する。