パッシブデザインをベースにした省エネルギーな住まい of 時ノ寿 木組みの家

5つのこだわり

パッシブデザインをベースにした省エネルギーな住まい

省エネルギー性と快適性を住まいに備える設計術に(*1)パッシブデザインがあります。
本来、日本の住まいは、その根っこに気候風土に根ざした暮らしの知恵(パッシブデザイン的工夫)が息づいていました。

パッシブデザインの生きているカタチ
日本の住まいは深い軒で日差しを遮り、室内には土間をつくり風を誘う。
北に設えた庭は風を呼び室内に涼をいざなう、調湿性と防火性に優れ容積比熱の大きい土は、大和天井なる輻射熱冷暖房システムを備えた省エネ住宅をも生み出しました。
あるいは、これでもかと大きな屋根とたっぷりの茅を葺き、夏は直射日光を遮断し、冬には茅と茅の間に空気を蓄え保温する、茅葺きの構造は、お百姓や樵の着る箕(みの)と同じ、降り注いだ雨は茅につたわってするりと落ちる……これこそパッシブデザインの本質、気候風土に根ざした暮らしの知恵、生きているカタチなのだと思います。

(*1) パッシブデザインとは、私たちの周りを包む、自然のエネルギーである日射熱、風、光を、暮らしに最大限活用・調整できるように住まいを設え、快適な室内環境を確保しながら省エネルギーの住まいをデザインする手法を言います。パッシブデザインの基本は、日射熱利用、日射遮蔽、自然風利用(通風による排熱、体感温度下げる)、昼光利用、建物の断熱です。

1高左右家(日本の屋根業文社P13写真高橋潔).jpg高左右家(日本の屋根業文社P13 写真:高橋潔)
2時ノ寿の森の駅土間三和土.jpg
時ノ寿の森の駅 土間三和土

パッシブデザインに学ぶ
「時ノ寿木組みの家」も、この生きているカタチ(古民家)に学び、省エネルギー性と快適性を、まずはパッシブデザインに求めたいと思っています、(*2)エアコンなどの設備に頼らない設計姿勢が重要と考えています。 

1パッシブ夏.jpg

2パッシブ冬.jpg

「時ノ寿木組みの家」は、立体通風、多面採光、日射遮蔽、日射取得と蓄熱と断熱で基本性能を確保し、深い軒、土壁、三和土で住まいを(*3)室礼して、視覚や皮膚感覚でも捉えることのできる、健康で快適な温熱環境の住まいにしたいと考えています。


(*2))最初、パッシブデザインで通風などの活用をうながし、補完的「敷地条件などでパッシブデザインが有効でないとき」にエアコンなど機器を使用する設計。
(*3)室礼(しつらい) 平安時代、客を招いての宴などの晴れの儀式の日に、寝殿造り住宅の母屋や庇に、屏風や几帳(きちょう)など調度を立てて室内を飾り整えたこと。現在の用語では、飾り付けること、設け整えること、装置の意。

4日射遮蔽2.JPG
日射遮蔽の工夫、すだれと土間

3住まいのエコアップマニュアルp16.jpg日射遮蔽の工夫、緑のカーテン

5コート.jpgコート

6高窓.jpg高窓

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1/2エネルギーで暮らす。
”手始めにエアコンなどの機器で室内をコントロールするのやめませんか?”

「時ノ寿木組みの家」のエネルギーに対するアプローチは、(*4)一次エネルギー消費量を1/2にする暮らしの実現です。

家庭のエネルギー消費の割合
1家庭のエネルギー消費の割合.jpg

2家庭のエネルギー消費の割合%.jpg日本の住宅のエネルギー消費量の割合をみると、一次エネルギー換算で家電が約(36%)、給湯(23.7)%、暖房(13%)で以下、照明(12.3%)、冷房(5.9%)、調理(4.7%)、換気(4.4%)の順で、合計の標準一次エネルギ消費量は約93.8GJ(家電を除く合計は60GJ)です。
冷房の割合は低く、冷暖房を合わせても20%にも達しません、また給湯、家電は冷暖房の合計より多いという事実に、意外な感じを持たれる方が多いのではないでしょうか。

住まいでエネルギーをどう捉え、どう対応するかの観点からみれば、暖冷房だけを対象とするのではなく、世界基準に乗っ取り生活上のエネルギー消費量である換気、給湯、照明、調理まで含めた、視野の広さを持った省エネ設計であるべきだと考えています。

「時ノ寿木組みの家」での省エネルギーの対応は次世代省エネ基準に準拠し、エネルギー消費の小さい(エネルギー1/2)家づくりを目指しています。
その規準として、エネルギー消費量は一次エネルギー消費量で算出し、標準住宅との比較や住まいのエネルギー性能評価書ツール、環境家計簿を通じて、住まいの温熱環境性能(エネルギー使用量やCO2排出量、光熱費)を定量的に捉え、省エネを具体的に実践できる環境を整えることを進めています。

熱収支
出典(材)建築・環境省エネルギー機構
4熱収支出典(材)建築・環境省エネルギー機構.jpg

夏の日中(14時頃)の家庭電力消費
3家庭電力消費グラフ.jpg

(*4)一次エネルギー消費量
「一次エネルギー消費量」とは聞き慣れない言葉だと思いますが、発電所に投入される化石エネルギー(石油、石炭、天然ガス)のことだと考えれば間違いありません、例えば私たちがコンセントや照明で得られるエネルギーは2次エネルギーと呼ばれ、区別されます。
 日本では「1」の2次エネルギーを得るために、発電所では約2.71倍の化石エネルギーが投入されています。
 省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律)では、エネルギーの有効活用を基本とし、一次エネルギーの使用を抑えることを目的としています。
2電気エネルギーの変化.jpg

1energy.jpg

出典:省エネ・エコ住宅設計究極マニュアル 野池政宏著 (株)エクスナレッジ発行

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目指すべき温熱環境のある暮らし
住まいの温熱環境を整えるためのネルギー設計の進め方について考えてみたいと思います。
住まいの温熱環境は、住まい手の性別、家族構成(年齢)、スタイルにより温熱環境に対する考えは変わります、魔法のような一定の手法がある分けではありません。
しかし、どんな暮らしを営むにせよ、最低備えるべき性能はあります。
「時ノ寿木組みの家」ではその守るべき性能として、住宅の省エネルギー基準における等級4をその基準と考えています。

エネルギー設計では、最初に住まいの基本的性能(住宅の省エネルギー基準等級4)を確保します、その後、熱環境を定量的に捉え、数値で表しながら進め、住まい手の暮らしのスタイルから温熱環境を具体的に絞り込んでいきます。

具体的には
クリックでPDFが開きます。)
1)環境家計簿とアンケートから目指すべき温熱環境のイメージをつかむ
LinkIcon環境家計簿
LinkIcon温熱環境に対するアンケート

2)省エネルギーの基本性能の指標となる熱損失係数(Q値)と夏期日射取得係数(μ値)算出。
LinkIcon省エネの物差し
LinkIconエネルギー性能評価

3)一次エネルギー消費量を算出。
LinkIcon住宅事業者建築主の判断基準+自然エネルギー補正
LinkIcon自立循環型住宅評価

4)住まい手のライフスタイルにあった温熱環境を提案。

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